カカオの木 2010/8/29

 

 ガーナ・チョコレートという商品名のチョコがあるように、ガーナがカカオの産地であることは、皆様よくご存じのとおりである。ガーナに訪れる際に、洒落でこのガーナ・チョコレートを持ってくる人もよく見かける。私は、逆に、洒落でガーナ国産のチョコをどっさり買い、日本で土産としてばら撒いたことがある。

 

 チョコレートはまさに嗜好の世界であり、口の中でとろけたときの舌触りが命である。この点で、やはりスイスのチョコレートは頂点に君臨する。日本もそれに劣らず、北海道のロイズのチョコレートは世界のどこに出しても誇ることができるだろう。一方、アメリカのチョコレートは概して砂糖の甘みが強く、日本人の感覚では、とても特級品とは言い難い。ところで、ガーナ産のチョコはどうかといえば、まだ仕上げの点でスイスや日本の製品には及ばない。口に頬張ったとき、舌の上でざらざらする。

 

 なにやらチョコレート談義になってしまったが、私はこの年になるまでカカオの木を見た事がなかった。ガーナの田舎を訪れた際に、案内人がこれがカカオの木だと教えてくれた事で、初めて知った次第である。農家の商品作物として付加価値が高い。農家も、まずは自分たちの食べ物として、キャッサバ(芋)、メイズ(トウモロコシ)、プランテーン(バナナと非常によく似ているが、そのままでは食べられない)などを作り、換金作物としてカカオを栽培する。

 

 かつては、ガーナが世界一の生産量を誇っていたというが、今は隣のコートジュボアール(象牙海岸)に抜かれたという。ただし、ガーナ人は、ガーナのカカオが最高の品質と自慢する。写真は赤い色をしているが、熟してくると黄色くなる。この熟した実から種を取り、天日干ししたものを出荷する(植物学的に種と呼んでよいのかどうか分からないが、私にはそう見える)。現地の人は、これをお菓子のごとく囓るとのことである。

 

カカオの木

l  カカオと教えられたときには、正直「へー、これがねー」というのが感想であった。

l  種(なのでしょうネ、きっと)を取り出し、天日乾燥したところ。ちょっと丸っこいが、大きめのアーモンドのようである。

 

 

 

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