スズメバチ (2016/10/16)

 

 

今年の夏はスズメバチの被害がマスコミで報道されていたが、私の住宅に隣接する公園でもスズメバチの巣が見つかった。たまたま、同じマンションに住む住民が公園の植栽の中に巣があるのを見つけ、管理人さん経由で市に駆除をお願いした。

 

昨日の午後、お二人の職員が見えて巣の除去作業に入った。一人は真っ白な防護風に身を包み、巣に殺虫剤を掛けて木から取り払った。巣に戻ってきた働き蜂は巣がないのに驚き(恐らくパニックなのだろう)、廻りを飛び回っている。この職員の方、それを捕虫網で見事に捕まえる。そう、子供の頃、捕虫網でトンボ取りをした記憶があるが、まさにそんな感じで蜂を捕らえる。

 

この方、技も見事だが、スズメバチの生態に恐ろしく詳しい。何やらスズメバチ博士のような方で、傍で駆除を見ていた私たちにいろいろと講釈してくれた。このスズメバチはコガタスズメバチで、よく知られるキイロスズメバチより小さく、それほど獰猛ではない。一方、山にいるオオスズメバチは体長が親指ほどもあり、これは非常に獰猛である。キイロスズメバチを襲い、それを餌にする等々、私の知らなかったお話をいっぱいしてくれた。

 

木から外した巣を手で壊すと、中は数段にわたって巣が出来ている。丁度、丸い巣が建物の外壁で、その中に一階、二階と数段にわたってハニカムの床が出来ている。そこには多数の卵が産み付けられており、幼虫からサナギになっているもの、ほぼ蜂の格好に成長したものもいる。今頃の季節は蜂のコロニー(巣)が最大になっており、これから冬に向かい働き蜂は死に絶え、女王蜂だけが冬を越し、来年春に卵を産むと教えてくれた。スズメバチの巣は4月頃に作られ、秋に向かってどんどん大きくなっていくという。

 

ちなみに、この蜂の巣のあった公園の植栽はこの6月に住民が草刈りをしたが、その時は誰も巣の存在に気が付かなかった。このスズメバチ博士のお話しでは、既に春から巣はあったはずであるが、6月頃は未だゴルフボールくらいの大きさに過ぎず、それで気が付かなかったのだろうとのことである。

 

ふむふむ、昆虫学の神髄とはなかなか面白い。

 

 

相当大きい。縦方向が50cm、横方向が30cmくらいもあっただろうか。

外壁を壊すと中には何段もの巣が出来ている。丁度、マンションの階層を構成しているようなもの。

 

 

一つの階層は、なるほど普通の蜂の巣の格好をしている。

いやいや、まったく見事な捕虫網の扱いでした。

 

 

 

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