IMFの世界経済見通し20214 (2021/4/8)

 

 

IMFはこの1月のアップデートに引き続いて、世界経済見通しを修正した。

 

今回は、1月の予測を上方修正し、景気の回復がより早まると見ている。その理由は、経済大国で追加的な財政出動が実施されたこと、今年下半期にはワクチンの接種により経済活動が進むことを反映したものである。

 

米国の経済成長見通しは、今年が6.4%、来年が3.6%と、大きな回復を予測する。既にバイデン政権下でワクチンの進み、経済刺激策として1.9兆ドルの追加予算が通ったことから、日常生活の活気が戻りつつある。

 

欧州でも、ドイツは今年が3.6%、来年が3.4%、フランスは今年が5.8%、来年が4.2%、英国は今年が5.3%、来年が5.1%と、順調に経済回復が進むと見ている。

 

EUでは未だワクチンの摂取が進まないが、英国はこの5日で人口の47%がワクチンの第1回接種を済ませている。新規感染者数と死亡者数は急減し、ジョンソン首相は都市封鎖の一時緩和を行うと宣言した。来週からはパブの営業を再開するという。

 

さて、日本は今年が3.3%、来年が2.5%であり、欧米に比べ経済成長は低い。これは、COVID19以前から問題となっている日本経済の構造そのものに起因する。付加価値生産性の低さ、コロナ禍で浮き彫りとなったデジタル化への遅れ、そして人口の老齢化がその要因であろう。

 

欧米や日本を尻目に、パンデミックをいち早く抑えた中国は依然として高い経済成長を示す。今年が実に8.4%、来年が5.6%という予測である。

 

 

 

 

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