使い勝手が悪すぎるe-Gov (2023/12/27)

 

 

日本年金機構からのお知らせで、これまでの郵送に代えて通知書の電子送付をご利用下さいという案内が来た。これを額面どおりに捉えれば、利便性の向上や無駄を排除するという点で、ごもっともなお話しである。

 

行政手続きにGビズ/1を使ったことはあるので、案内どおりポータルサイトとなるe-Gov/2にアカウントを作り、電子送付手続をすることにしたが、これがくせ者であった。

 

私は、通常Macを使う。e-Govのホームページを見るとMacにも対応しており、Mac用のソフトウェアもあると説明がある。それではと、ソフトをダウンロードして使い始めたが、どうもバグがある。

 

e-Gov電子申請のトップページのログインボタンを押すと「e-Gov電子申請のappを開くことを許可しますか」と問うダイアログが出るので、「許可」をクリックすると、電子申請トップページのログイン画面に戻ってしまう。堂々巡りである。この点をヘルプデスクに問い合わせて回答を貰ったが、解決しない。

 

面白いことにデスクトップのiMacでこの症状が出たものの、ラップトップのMacBook Airでは、電子申請appが立ち上がった。ただし、その後iMacと同じ症状が現れ、ついにMace-Govにログインすることは諦めた。

 

業務用に使うウインドウズPCもあるので、それで電子申請手続を済ませた。暫くすると、何通か「通知文書送達のお知らせ」と称するEメールが入ったので、e-Govから書類をダウンロードしてみた。書類はフォルダに入っており、数値データはcsvファイル、別途証明書はxmlファイルで構成されている。

 

ところがこのxmlファイルが使い物にならない。ウインドウズマシンで開くと、デフォルトのブラウザー「エッジ」の画面が真っ白。Gビズのヘルプデスクに問い合わせると、xmlファイルは「インターネットエクスプローラ(IE)」仕様なのでモードを変えてみてくれと言う。指示に従ってIEモードにしてみると、確かにpdfファイルのようなイメージの証明書がブラウザーに現れる。

 

私としては、証明書をpdfファイルで保存したいので、印刷機能でpdfに出力してみるが、ブラウザーの画面イメージと印刷イメージが合わず、画面が半分で切れてしまう。ウインドウズでは対応できないと諦め、ファイルをホルダ丸ごとコピーしてMacで開くが、サファリでも、グーグル・クロムでも読めない。エッジと同じで、画面は真っ白。

 

ここまで来ると、なぜ初めからpdfファイルで証明書を提供しないのかという大いなる疑問が湧いてくる。ウインドウズがとうの昔に捨てたIEでしか読めないxmlファイルで書類を作るという発想が理解できない。

 

どこの会社がGビズやe-Govのシステム設計をしたのか知らないが、グーグル、アマゾン、マイクロソフト、そしてアップルならばこんな作り方はしないだろう。少なくともユーザの立場から言えば、余りにも使い勝手が悪く、手間が掛かりすぎる。

 

Mace-Govの電子申請appの設定に手間取り、問題解決に半日を潰し、受け取ったファイルの仕様はこの体たらく。どうって事はない、申請手続をした1時間後には電子送付停止手続きを行うという無駄を繰り返すことになった。これまでどおり書類を郵送して貰った方が、遙かに手間が省ける。

 

これが日本の電子政府の実力かと思うと、情けなくなる。

 

 

            1/         行政手続きをするための認証システム

            2/         行政手続きをするためのポータルサイト

 

 

 

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