参議院選挙を終わって (2013/7/24)

 

 

マスコミの予想に違わず、今回の参院選は自公の圧勝と民主党の惨敗であった。私の住む神奈川でも、予想どおり、組織票に支えられた自民党と公明党、個人的な人気のあるみんなの党の候補が確実に票を集め、残り一議席を民主党と共産党が争い、民主党候補がからくも逃げ切る結果となった。

 

今更口にする話でもなかろうが、2009年の総選挙で無党派層の大きな期待を背負って民主党が政権を取ったのはよかったが、彼らには政権政党としての結果を出すことができなかった。とりわけ、民主党が評価を落としたのは、政権奪取後、華々しく首相の座に着いた鳩山由紀夫が普天間基地の移設問題で迷走の上、わずか9ヵ月で引き下ろされてしまったこと、そして陰で強い影響力を行使していた小沢氏が最後には民主党を分裂させてしまったことに起因する。加えて、総選挙の公約としてあげた高速道路無料化やガソリン税の暫定上乗せ分の廃止などが見送られ、中止としていた八ッ場ダムも結局建設するというように、大方の約束がかけ声倒れに終わってしまったことで、完全に有権者の失望を買った。

 

おそらく、民主党を今の形で再生することは不可能だろう。解党して、新たな勢力と共に自民党に対抗できる政党を目指し、一から出直す以外、路はないと思う。今朝の新聞によれば、選挙の敗北を受けて、海江田万里代表は、参院選で無所属候補を応援した菅元首相、そして鳩山元首相が尖閣問題を捉えて「中国側からみれば、盗んだと思われても仕方ない」と発言した問題で、鳩山氏も除籍する意向と発言した。民主党は内輪もめの挙句の果て、もはや崩壊寸前である。

 

一方、第三局の軸と期待された日本維新の会も、橋下共同代表の慰安婦問題に纏わる失言が尾を引いたことで、これまた参院戦で結果を出すことが出来なかった。選挙後、橋下共同代表は、日本維新の会を存続させることには拘らず、野党の再編を目指すとの発言をしている。

 

衆参両議院の間のねじれが解消し、経済回復の兆しも見え始めたことで、当面、安倍政権の勢いは安泰とみてよいだろう。野党の再編を通して、再度自民党に対抗できる規模の第2政党を作るならば、相当しっかりした経済政策を打ち出さないと実現はおぼつかない。アベノミクスを批判したり、規制改革を言うのはよいが、具体的な政策を示さない限り、有権者はなびかない。

 

 

 

 

説明: 説明: SY01265_「古い出来事」目次に戻る。

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: door「ホームページ」に戻る。