ハリス対トランプの闘いは未だ接戦 (2024/9/19)

 

 

2024年大統領選挙見通しについて、シミュレーションと世論調査の結果が日々更新されている。

 

エコノミスト誌の本日付けシミュレーションでは、ハリスの勝率が60%、トランプが40%となっている。選挙人団1/の獲得数を見ると、中央値でハリスが283199382)、これに対してトランプが255156339)である2/。この数字を見る限り、ハリス優位に見えるが、これは全米調査を基にした数字なので、これがそのまま激戦州にも当てはまるというわけではない。今のところ、両者の差は誤差範囲でしかない。

 

一方、同じく世論調査の更新では、ハリス支持が50.4%49.5%51.2%)、トランプ支持が45.9%45.1%46.7%)で、やはりハリスが優位にある。しかし、これも上記のシミュレーションと同様に全米の調査結果である。つまり、この差も誤差範囲にあり、両者互角と考えて良い。

 

これは2016年のヒラリーとトランプの戦いを見ればわかる。当時、全米の世論調査ではヒラリーはトランプをリードしていたが、選挙結果はトランプの勝利で終わった。それはトランプが激戦州でヒラリーを圧勝したからである3/

 

 

1/     米国の大統領選挙は直接選挙ではない。有権者は自分が支持する候補に投票することを表明した選挙人を選ぶ(ちなみに、州の各政党が選挙人を決める)。選挙後、全米の選挙人が集まって大統領を決める。コロンビア特別区(ワシントンDC)と48州では、その州で勝った候補者が勝敗の差に関係なく選挙人票を全て獲得する(勝者総取り)。一方、ネブラスカ州とメーン州は、選挙人票を候補者に割り当てる仕組みを採用する。このような理由で、有権者の投票数(総投票数)と最終的な選挙人の数の間に乖離が起きる。

2/     選挙人の数270を超えた方が勝利する。ちなみに、2020年の選挙結果は民主党(バイデン)が306、共和党(トランプ)が232であった。

3/     2016年の選挙では、共和党と民主党が常に拮抗するオハイオ州、ウィスコンシン州、ペンシルベニア州、ミシガン州のいわゆるラストベルトとフロリダ州の闘いが勝敗を決めた。トランプはこれらの州で全て勝利したことで、選挙人を総取りした。その結果、最終的にトランプは選挙人306名を手にし、ヒラリーは232名にとどまった。しかし、全米での総得票数はヒラリーの方が上回った。

 

 

 

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