オーバーホール (2007/5/30)
「私もすでに50代後半に入っており、体には気をつけなければならない歳に来ている」と、分かった風なことを言いたいところなのだが、忙しい現実に流されていると、なかなかそうも行かない。加えて、当人としては、それを余り認めたくないという気持ちがあり、何となくここまで突っ走ってきた。人はともかく、俺はまだ大丈夫。それなりに運動も続けてきたし、健康状態にはこれまで全く問題がなかった、という思いもあった。
しかし、人間、いつまでも無理は利かない。人間とて、機械と同じで、どこかでオーバーホールも必要である。
このところ、どうも体調がおかしいと薄々感じ始めていた。特に、走り込むことが出来なくなっていた。いつものように、体育館で体を温めるために走り始めるのだが、数分で息が上がる。こんなはずはないと思いつつも、今日はどうも調子がよくないと自分に言い聞かせて、別の運動に入る。
そうこうしているうちに、いつものように海外出張に入り、現地で生活をしているのだが、風邪を引いたのか、痰が喉に絡むし、呼吸が不安定になる。帰国後、近くの町医者に行ったところ、不整脈が出ているので、総合病院で精密検査を受けてくださいと紹介状を持たされ、総合内科の扉を叩いた。いろいろと検査を受けていくうちに、心臓に問題が出ているという。
まさか。これまで毎年人間ドックで検診を受けているが、引っかかったことがないのが自慢である、とは思ったものの、心臓に問題があるというのならば、ここ一月ほどの体の不具合にも納得がいく。要は、循環器系にガタが出始めていたようである。
考えてみれば、もはや力ずくで仕事を進める歳ではなくなってきている。人間、忙しい中で仕事を次々とこなしていくことは、それなりに爽快感があり、いつの間にかそれに没頭してしまう。しかし、30代、40代前半ならばともかく、もう少し、余裕を持って仕事を楽しむことを考えなければならないのだろう。
来週、精密検査を受けることになるが、ちょっと自分の体を再点検し、仕事の進め方と生活を見直す時期に来たようである。