イーロン・マスクの巨額報酬 (2024/6/15)

 

 

613日に開かれたテスラの株主総会で、CEOのイーロン・マスクへの報酬として560億ドル($1=¥157円換算で約87000億円)という金額を承認した。この報酬はストックオプションであり、今の株価から評価した額ではあるが、凡人の常識からは余りにもかけ離れた巨額な数字である。ちなみに560億ドルはテスラの現在の市場価値の8%に相当する。

 

あの大谷選手が10年間で総額7億ドルの報酬と聞いて、皆さん腰を抜かしたが、マスク氏はその80倍である。もう一つ比較してみよう。パナソニックの2023年度決算の総売上が84960億円なので、同社の売上に匹敵する。

 

もっともこの巨額報酬が決まるには、曰く付きの経緯があった。

 

2018年、テスラの役員会はマスク氏に対して10年で現在の株価で460億ドルに相当するストックオプションを与えるという計画を決めた。これに対して株主が訴訟を起こし、今年1月にデラウェア裁判所は「理解を超える」と無効判決を下した。

 

どっこいマスク氏もそんなことでは怯まない。今回、オースチン本社で開かれた総会で、彼に対する560億ドルの報酬とともに、登記をデラウェアからテキサスに移すことを通してしまった。

 

イーロン・マスクは起業家として天才的な才能を世に示した。彼だけではない、米国には、アマゾンのジェフ・ベゾス、フェースブックのマーク・ザッカーバーグ、少々古いがマイクロソフトのビル・ゲーツといった巨万の富を築いた起業家達はゾロゾロと生まれて来たし、今でも生まれ続けている。

 

貧富の差の拡大や社会の歪みはあれど、これが米国の国力の源泉なのだろう。

 

 

 

 

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