政治家が使う「誤解」という言い訳 (2017/7/14)

 

 

今朝の朝日新聞に「政治家、なぜ『誤解』連発 二重の意味で不誠実、批判も」という記事が出ていた。

 

私も以前からこの「誤解」という言い訳を空々しいと思っていたし、腹立たしくもあった。

 

国語辞典には、「誤解とは間違って理解すること」とある。つまり、政治家が仰るには、「お前達は、私が言ったことを間違って理解している」というわけである。もう少し説明を加えれば、「私は正しいが、それを間違って理解しているお前達が悪いのだ(下々のお前達は頭が悪いな)」ということである。

 

稲田防衛大臣は東京都議選の応援演説で起こした失言問題(いや、ご当人にとっては失言ではなく本音だったのでしょうが)で批判が起きると、その後の記者会見の場で30回以上「誤解」を連発して言い訳そうである。つまり、30回以上、頭の悪い有権者は、私の言ったことが理解できなかったようである、と曰ってくれた。

 

この方、ご自分は頭が良いだけでなく、容姿も端麗であるとお思いである。先月、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議の演説でこのように仰った。

 

As you can readily see, Minister Payne, Minister Goulard, and I have much in common. We belong to the same gender we belong to the same generation and most importantly, we are all good looking!

 

出席した二人の女性大臣(豪州とフランス)を引き合いに出して、(ご自分を含めて)私たち三人は「美人ね」、ご丁寧にmost importantly(最重要なことには)と修飾語まで付けてくれた。ご当人はちょっとした冗談のつもりだったようであるが、出席者は「彼女はsexist(性差別者)」であると受け取っている。

 

きっと稲田大臣はこう言うのでしょうね――「それは誤解だ」。いやいや、まことに自意識の強い「才色兼備」な政治家さんである。

 

 

 

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