まだまだ続く自民党のスキャンダルと都議選 (2017/6/30)
加計学園問題で矢面に立たされた安倍政権ではあったが、念願の共謀罪法案をなんとか通過させ、通常国会を逃げ切った。とは言っても、それで済むと思ったら大間違い。政権支持率の急落というオマケが付き、その追い打ちを掛けるように、自民党にはその後もスキャンダルが続いた。明後日の都議選には相当の影響が出るだろう。
スキャンダルへの一番の貢献者は、なんと言っても稲田防衛相だろう。
この方、物事を考えて発言できない「軽さ」を、これまで何回となく世間に示してくれた。なんと今回は、防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党として自民党都議候補を応援すると曰わった。この稲田大臣、安倍総理のお気に入りの保守派のスターだそうであり、総理は今回の問題でも彼女を辞めさせる気はない。これまでの稲田氏の言動は、何度となく思慮のなさと尻の軽さを世間に晒してくれたが、ご当人には一向に反省はないし、何度失敗しても学習効果がない。
お次は下村幹事長。彼は、加計学園問題で前川前文科省事務次官の発言を批判し、前川氏の証人喚問を頑なに拒み続けた。
ところが今になって、下村氏が文科相を務めていた2013年と2014年当時、加計学園の秘書室長から政治資金パーティー券の費用として200万円を受け取ったことが明るみに出た。下村氏は、この金額は11人分なので1人あたりは20万円以下、したがって政治資金収支報告書への記載義務はないと言いつつも、11名について具体的な説明がないまま逃げている。ま、世間の人がそんな言い訳で納得するはずのないことは、ご当人も重々承知なのでしょうが。
三つ目は、安倍チルドレンの豊田真由子議員の秘書ぶっ叩き・絶叫事件である。これはもはや漫画の世界でしかない。マスコミは、豊田議員にエリートの経歴と修飾語を付けているが、そもそも自分の行動と発言で何が起きるのか、その結果がどのように跳ね返ってくるか考えられない人間に賢さがあるとは思えない。いやはやこの事件、本当にマンガでしかなかった。
都議選の結果はあと二日で出るが、よく言われるように都議選とは国勢を占う選挙である。明後日の開票結果が楽しみである。