コロナ禍からの景気回復見通し (2021/8/2)

 

 

先月、IMF4月に発表した世界経済見通しを更新した。世界経済の伸びは、今年6.0%、来年4.9%と予測し、これは前回の見通しと変わらない。しかし、個別の国あるいは地域では修正が入った。

 

先進国の中で日本の景気回復がもっとも遅れる。この遅れは、今年上半期で二度の感染の波が押し寄せたこと、欧米と比べてワクチン摂取が遅れていることによる。

 

米国は今年7.0%、来年4.9%の急回復を示す。欧州では、英国が今年7.0%、来年4.9%と、やはり急速な回復を見込む。フランスは同じく今年5.8%、来年4.8%、ドイツも今年3.6%、来年が4.1%の高い成長を見通す。これらの国々は、軒並み前回の予測値を上方修正した。

 

これに対して、日本は今年が2.8%、来年は3.0%の伸びに留まる。これはコロナ対策で状況が類似する韓国の今年4.3%、来年3.4%の成長に比べても低い。

 

このオリンピック開催中、東京の新規感染者数が3000人を越える状況が続いている現状を鑑みれば、第3四半期の経済回復も怪しくなる。そうなれば、我が国だけが、この見通しを下回ることも想定される。

 

相変わらず際だって高い成長が見込まれるが中国である。今年は8.1%、来年は5.7%の伸びが期待される。世界の経済回復は、依然として中国が牽引するのだろう。

 

 

 

 

 

 

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