ヨルダン渓谷 (2006/12/22)

 

このウェブにある「途上国のお話」の中に「イラクの電力復興支援」の話を書きましたが、この仕事の合間を縫って、ヨルダン渓谷に行ってきました。

 

ヨルダン渓谷はあの有名な死海のあるところです。ヨルダン渓谷には、その名から想像できるように川がありますが、上流のシリアやイスラエルも水を使うことから、水量は限られています。その限られた水を使って農業を行い、ヨルダンの大半の野菜を供給しています。道路から見た農家の様子は、ちょうど大型のビニールハウスをいくつも並べたものです。元々水が限られた土地であり、日本人の目から見ればほとんど砂漠に近い状態です。したがって、青々とした畑が続くといった光景ではありません。

 

下の写真は、見学に行った変電所から伸びている送電線と、変電所の目の前にある死海です。今回の見学には、イラク電力省の方々も加わりました。彼らがヨルダンに来た目的は、私が開催したワークショップに参加することですが、会議室に籠もって、講義や議論に終始するという毎日が続き、少々うんざりしていたところなので、現場見学はかなり楽しかったようです。特に、目の前に広がる死海にはとりわけ感激したようで、皆さん靴を脱いでジャブジャブと水の中に入っていき、子供のようにはしゃいでいました。

 

嬉しかったのは、彼らばかりでなく、私も同様です。私もこれまで三回ヨルダンに来ていますが、アンマンから外に出たのはこれが初めてです。ましてや死海を目の前にし、その向こうにパレスチナが見えるというのは、感動以外の何ものでもありません。写真では見えませんが、ここから北西の方角にはジェリコがあるという話を聞き、一気に紀元前の世界に飛び込んだ気がします。まさに旧約聖書の世界です。

 

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n  ヨルダン渓谷の基幹送電線です。この写真からもわかるように、樹木はほとんどなく砂漠です。

n  死海に沈む夕日です。向こう岸はパレスチナ、イスラエルです。

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n  この三人は、イラクの電力省から研修に来た人たちです。

n  海が珍しいらしく、死海に足を突っ込んで喜んでいました。この湧き水で足を洗っているところです。

n  写真が少し小さいのですが、人が仰向けになって浮かんでいるのがわかると思います。

n  普通の海でこうはいきませんが、死海は塩分が高く、比重が大きいので、泳げない人でも、浮かぶことができます。

 

 

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