ハノイでコーヒー (2007/1/17)

 

別にここでコーヒーのうんちくを垂れるわけではない。

 

仕事柄、アジアの途上国を飛び廻ることが多い。1980年代、90年代、そして2000年代と進むにつれて、アジアの国々の経済発展には目覚ましいものがある。当然、庶民の所得水準、生活水準も上がってきており、食文化や飲み物の嗜好にも大きな変化が現れている。

 

ここハノイでもコーヒーは人気のある飲み物であり、町中には「カフェ」が軒を連ねている。ハノイには、まだスターバックスは来ていないようであるが、地元資本のカフェはあちらこちらにある。もちろん、庶民の全てがコーヒー一杯に200円をポンと出せる訳でもないので、ごく庶民的なカフェから高級店まで幅広くあり、それぞれの懐具合に応じてコーヒーの香りを楽しんでいる。

 

一つ日本と大きく違う点は、コーヒーを飲みながら通りを行く人を見ながら、仲間あるいは恋人同士で語り合うという風景である。これはまさにヨーロッパの景色ではないか。そもそも、ベトナムはフランスの植民地であった時代があり、ベトナム式コーヒーの歴史は古い。当然、フランス風の文化が根付いても不思議はない。

 

三つ目の写真にあるコーヒーマイは市内でかなりの店舗数を拡大しており、運転手のプンさんのお勧めでもある。彼に言わせれば、ハノイの中で一番旨いコーヒーを飲ませるという。コーヒー好きの私としては、一度味を試してみるべきと、早速近くの店を尋ね、豆を見せて貰った。値段はキロあたり15万ドン(約1000円)から上は50万ドン(約4000円)の幅にあり、日本の値段に比べればやはり安い。いずれもかなりのダークローストであり、味と香りは強い。我が家の自家消費用に三種類、計1キログラムほど購入した。

 

少々話が飛ぶが、インドネシアのトラジャコーヒーは世界的に高級品の一つとして知られ、私も旨い豆の一つと思っている。ジャカルタに出張する際に、買って帰る。もっとも、トラジャは数が限られており、作付した時点で外国の企業が豆(というより畑)を買い占めているので、町中に出回るはずがないと言う人もおり、私が求めた豆の真偽のほどは分からない。しかし、払った金額からすれば元は取ったと思っている。

 

この真偽怪しきトラジャと比較しても、ハノイで買った豆は結構美味しい。

 

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