東京だけではない、北京冬季オリンピックの不安要因 (2021/3/29)

 

 

海外からは観客を受け入れないことで、コロナ禍に祟られた東京オリンピックを何とでも成立させたい国、東京都、そして日本オリンピック委員会であるが、多くの国民は何となく冷ややかにこれを見ている。もうやめた方が良いのではという意見は結構優勢である。喩え、反対とまでは言わないまでも、今更どうでも良いと言う人は相当多かろう。

 

聖火リレーは先週から始まったが、コロナ感染者が減らないことで、走者として予定されていた有名人の中からも辞退者が結構出てしまった。加えて、既に懸念のあった沿道の見物人の過密状態が発生した一方、大した対応もできないままである。少なくとも、国を挙げてのお祝い騒ぎにはほど遠い。

 

東京に引き続いて、来年、24日から北京で冬季オリンピックが始まる。北京大会の懸念はコロナウイルスだけではない。バイデン政権が中国に対して新疆ウイグル地区での少数民族への弾圧問題を明確に非難し、中国政府当局者に対する制裁措置を取った。EUに同調する形で、カナダと英国もこれに加わった。一方、反発した中国政府は米国に対して対抗的な制裁措置を発表した。

 

この問題で、北京大会ボイコットの動きが活発化する可能性がある。中国による小数民族の弾圧を非難する200近い組織が北京大会の協賛企業に対して質問状を出した(The Economist, March 27th edition)。このような組織が、協賛企業を名指しで糾弾する事態も十二分にありうる。

 

米国政府やEUが政治的に判断する動きは未だないが、北京大会ボイコットの動きがさらに高まる可能性は大いにありそうである。もっとも、その原因は中国政府が引き起こしたものである。

 

 

 

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